こんにちは!土木系公務員のトンタです。いろいろ事情あり、現在休職中です。とっても寒いですよね。でも、モノトーンだと思っていた冬に夏ミカンやキンカン、ナンテンの実が鮮やかな色を見せてくれます。冬の色・・。意外にビビットなんですよね。スマホの写真だけじゃなくて、絵の具で表現できたらなぁと感じるこのごろです。絵の具!?なにを使えば・・と思って家の中を探すと、アクリル絵の具があります。10年以上前に絵画教室で使ったきりです。アクリル画について改めて勉強してみたことを書いてみるので参考にしてくださいね!!
アクリル絵の具は初めての人に使いやすい絵の具です。乾きやすく、乾くと落とせなくなることに気をつければ、気軽にすぐ紙にでも描けます。アクリル画の世界を案内しますね。
アクリル絵の具とは?(アクリル画の絵の具について)
僕がアクリル絵の具を初めて使ったのは中学2年生のときです。当時なにも知らなくて、乾いてしまうとどうにもならない絵の具だなぁという印象をもちました。なにも知らない初心者でも、とりあえずは紙などに普通に描けます。大事な服にアクリル絵の具がついて乾いてしまうと困るので、作業用の服を着ましょう。筆をこまめに洗うこと、プラスチックのパレットではなく、紙のパレットを使うように気をつければ大丈夫です。
絵の具について
アクリル絵の具は、色のもとになる顔料を、アクリル樹脂というのりで紙などに定着させて描きます。のりになる材料の違いで絵の具の種類が変わります。
アクリル絵の具 顔料+アクリル樹脂
水彩絵の具 顔料+アラビアゴム
油絵の具 顔料+乾性油
アクリル絵の具の性質
アクリル絵の具の大事な性質を5つ書いてみます。
① 乾くのが速い
② 乾くと水に溶けなくなる
③ 乾いた後色褪せにくい
④ 色が鮮やかで種類が豊富
⑤ 重ね塗りが得意
アクリル絵の具は、水で溶かして色を混ぜ合わせられるので使いやすいのと、多めの水で水彩画のように薄く塗ることも、少しの水で油絵のように厚く塗ることもできるので、初めての方でも自由に楽しめます。
アクリル絵の具を使う時の注意点として、筆やパレットは使い終わったらすぐ洗う!が鉄則です。使い捨てのできる 紙パレットや牛乳パックパレット をオススメします。 服についてしまったら、落とすのが大変なので、汚れてもいいエプロンをつけると安心です。
アクリル絵の具とアクリルガッシュ
アクリル絵の具ともう1つ似たような絵の具で「アクリルガッシュ」というのがあります。アクリル絵の具(アクリルカラー)とアクリルガッシュを間違えて購入してしまう人が多いようです。僕の住む地方では、画材店などで並んでいるのがほとんどアクリルガッシュだったりします。僕も間違えました。しかも今回勉強するまで全く気が付いていませんでした。この2つは似ているので間違えやすいのですが、大まかに違いをあげると以下のようになります。
アクリル絵の具
透明感があるので、下の色を生かした描き方ができる。
乾くと艶が出てきてゴムのような弾力性のある性質になる。
耐久性がかなり高いのでほぼ何にでも描ける。
水彩画のようなタッチでも油絵のような凸凹のあるタッチでも描ける。
アクリルガッシュ
平面的なイラストやデザイン画に向いている。
筆のあとが残りにくい。
乾くと触り心地は少し粉っぽい。
マットな質感。光を反射しない。
カチカチになって丸めるとひび割れてしまうこともある。
ほぼ不透明で重ね塗りには向かない。
デザイナーやイラストレーターに好まれている。
2つの絵の具の性質が異なる理由は、含まれるアクリル樹脂の量です。アクリル絵の具はアクリル樹脂が多く含まれ、乾燥すると光沢が出て透明感のある仕上がりになります。一方、アクリルガッシュはアクリル樹脂が少なく、マットな(光を反射しない)質感に仕上がることが特徴です。アクリルガッシュはアクリル絵の具と比べて、耐久性や耐光性は劣る点に注意が必要です。
僕の住む地方ってイラストレーターやデザイナーさんが多いからかな?と思いました・・。
ふき取る布・ティッシュを用意!
アクリル絵の具は乾燥するのが速いので、作業中に筆やパレットナイフを頻繫に清掃する必要があります。要らなくなったタオルなどを手元に用意しておくことで、絵の具が間違ってキャンバスに付いた時や、手や作業スペースに付いた絵の具をすぐ拭き取ることができます。また、キャンバス上の絵の具を部分的に拭き取ったり、押し付けたりすることで独自の質感や効果を作り出せます。
まとめ
アクリル絵の具は初心者にでもすぐ使える絵の具です。性質を押さえておくことでいろいろな表現ができます。アクリル絵の具の性質(質感・乾燥速度・表面の仕上がりなど)を変化させる補助剤があるので、慣れてきたら説明書をよくチェックしたうえで使うといいです。アクリル絵の具の性質を活かした技法もたくさんあります。
アクリル画はどんな筆で描く?(アクリル絵の具の筆について説明)
アクリル絵の具にはナイロン製の筆がオススメです。天然毛の筆はアクリル絵の具で傷みやすく、ナイロン製に比べると高価になります。そのほか、筆についての予備情報として書いてみます。
筆の種類
平筆(Flat Brush)
毛先が平らで角ばっている。広い面の塗り、直線や四角い形の表現に適している。背景塗りや均一な塗りに便利で、アクリル画や油絵でよく使われる。
丸筆(Round Brush)
毛先が丸く尖った円筒形。細かい線描写や曲線、ディテールの仕上げに最適。初心者からプロまで幅広く使用される万能タイプ。
フィルバート筆(Filbert Brush)
平筆の先が丸くカーブしている。柔らかいラインや曲線、ぼかし表現に適している。平筆と丸筆の中間的な特性を持ち、肌や花などの自然な形状を描くのに便利。
ファン筆(Fan Brush)
毛先が扇状に広がっている。ぼかし、グラデーション、草や木の葉の表現に使われる。特殊効果やテクスチャ(物体の表面における質感や手触り、それを視覚的に感じ取れる特徴のこと)を加える際に役立つ。
ライナー筆(Liner Brush)
非常に細長く長い毛先。極細線や文字、サイン描きに最適。繊細なディテールを描きたいときに活躍。
モップ筆(Mop Brush)
大きく丸みを帯びた毛先。背景のぼかし。大面積の塗り。柔らかなタッチで特に水彩画に使われることが多い。
筆のサイズについて
筆のサイズは番号で示されており、毛の幅や長さを表します。一般的に数字が小さいほど細く、大きいほど太い筆になります。ただし、メーカーにより若干の違いがあります。
サイズ 毛幅の目安 主な用途
0号 約1mm 極細線や細部描写
2号 約2~3mm 小さな絵や部分塗り
6号 約5~6mm 中サイズの塗りや曲線
10号 約10mm 大きな線や背景塗り
20号 約20mm 広い面の塗り
サイズ選びのポイント
細かい作業が多い場合:0号や2号など細い筆がおすすめ。
広い面積を塗る場合:10号以上の太い筆が効率的。
用途に合わせて複数用意しましょう。
筆の毛の種類
筆の毛の種類で使用感と耐久性が変わります。
天然毛
馬毛、イタチ毛、リス毛、豚毛など。毛先が柔らかく、絵の具の含みが良い。水彩画、アクリル画、油絵で多く使われる。柔らかいタッチが求められる絵画に最適。
人工毛
ナイロンなど。耐久性が高く、扱いやすい。絵の具の含みは天然毛に劣るが、価格が手頃。初心者用や、アクリル画、デジタル風の表現に向く。
混合毛
天然と人工の特徴をバランス良く持ち合わせている。両方の特性を併せ持つため、幅広い用途に対応できる。水彩画やアクリル画など、汎用性が求められる場面に。
おすすめの筆
初めての方は丸筆の小・中・大をそろえるといろいろと使いまわせます。
丸筆や平筆から始めて、用途に合わせて少しずつ種類を増やすのがおすすめです。
初心者に使い勝手の良い組合せセットを紹介してみます。
1.丸筆:0号、6号 細部から中程度の線まで対応。
2.平筆:8号、12号 背景や広い面塗り用。
3.ファン筆:1本 ぼかしやテクスチャ用。
初心者用セットは価格が手頃で、種類も揃っています。
手入れの仕方(水入れについても説明)
新しい筆の下ろし方
新しい筆は糊で固められています。指の腹を使って、穂先から根元に向かって優しくもみほぐしていきます。もみほぐせたらきれいな水で振り洗いして、きれいな雑巾で水気を優しく拭き取ります。濡れた筆にキャップをすると筆を傷めるのでキャップは捨てます。
筆を洗うことについて
まず、絵を描いている最中に筆が乾燥しないように注意します。乾いてしまう前に、こまめに水でぬらすか洗います。しばらく使わない場合はすぐに洗います。
絵を描き終わったらすぐに筆を洗います。
水彩絵の具を使った時に経験されていると思いますが、筆に絵の具をつけたまま乾燥すると、筆もカチカチに固まってしまいます。水彩絵の具の場合は固まった筆を水に浸けておいて、気長にほぐして洗えば絵の具は落ちます。しかし、アクリル絵の具は乾燥すると耐水性になるので水に浸けても落とせません。
水入れ・筆洗について
ペットボトルをカットしたり、使わなくなったコップ、バケツなどで代用でき、特に購入する必要はないです。卵ケースやアルミ製の料理用ボウルも使えます。
筆洗もいろいろなものが市販されていて、サクラクレパスなどが販売している3重筆洗などは重ねればコンパクトになり携帯に便利な筆洗です。
筆を長持ちさせる手入れ方法
1.絵の具を拭き取る(下水道が完備していない場合)
水で洗う前にある程度ティッシュなどで絵の具を拭き取ります。ゴシゴシ擦らず優しく拭います。
2.水バケツで洗う
水バケツで振り洗いします。いくつかにブロック分けされた水バケツだと、予洗いスペース、仕上げ洗いスペース、絵の具に加えるキレイな水のスペース、と使い分けられ便利です。
3.水気を拭う
拭った時に色が出てくるようだったら、水バケツで何度か繰り返し洗います。
4.石鹼をつけて洗う。
石鹼をつけて手のひらで、「の」の字を書くようにして回しながら洗います。筆を押さえつけすぎると傷んでしまいます。
根元から穂先に向けて優しくしごいて洗います。
石鹸に色が付くようなら、すすいでまた石鹼で洗います。
5.流水ですすぐ
色が出てこなくなったら流水ですすぎます。手のひらで「の」の字を書くように回してすすぎます。
6.水気を拭き取る
きれいな雑巾などで水気を拭き取り、穂先を整えます。
7.乾かす
風通しの良い所で乾かします。ドライヤーは使わないこと。保管中は穂先が変形しないように注意を払います。
エコへ配慮!?(絵の具を洗った廃水は?)
アクリル絵の具は固まっていない状態で水に流すと、下水道設備で処理しきれなかった成分が水生生物に影響を与えます。固まった状態のアクリル絵の具はマイクロプラスチックです。
環境への負荷を減らすには、なるべくアクリル絵の具は水に流さないように最小限に抑える必要があります。
このため、筆についたアクリル絵の具は水に浸ける前に雑巾などで拭い、水に溶ける量を少なくします。
ホルベイン株式会社は、下水道が完備されていない場所では、筆を洗った水を1日放置した後に上澄みを流し、底に溜まった絵具は日干しにして固まったらゴミとして捨てる手法を提案しています。溜まった絵の具はティッシュや紙、ウエスなどで拭き取るようにします。汚れた紙や布は自治体の指定に合わせてゴミとして捨てます。
まとめ
アクリル絵の具で描く場合はナイロン製の筆を使えば問題ないです。丸筆や平筆から始めて、用途に合わせて少しずつ種類を増やすのがおすすめです。初心者用のセットを見てみるのもいいでしょう。アクリル絵の具がついたまま乾かないように頻繫に水洗いしましょう。筆洗は市販のもののほかに代用できるものが多いので、特に買う必要はないです。アクリル絵の具を使うと筆に負担がかかるので筆の消耗も早くなります。アクリル絵の具を使う筆は消耗品として考えますが、メンテナンスを丁寧にすることで筆は長持ちします。描きたい作品の作風に合わせて、使いやすいものを見つけてくださいね。
アクリル画のパレットはなにがいい?(アクリル絵の具に向くパレット)
皆さんになじみのあるパレットといえば、プラスチックの水彩パレットですよね。プラスチックに浅い凹みが付いていて、細かな仕切りがあるあれです。実はこのパレットはアクリル絵の具には向きません。
おすすめしないパレット
プラスチックパレット
アクリル絵の具が乾くとこびりついて落ちなくなります。どうしても使わなければならないときは、アクリル絵の具を乾かさないこと。霧吹きで水をかけておくことで、乾燥を遅らせましょう。水でアクリル絵の具を溶かないなら向いていないので避けましょう。
木製パレット
アクリル絵の具が固まると落とせなくなります。油絵用に使うパレットです。
金属・ホーローの水彩パレット
アクリル絵の具が乾いた時、プラスチックよりは比較的落としやすいかもしれませんが、金属用やガラス用のシーラー(定着を良くする下地剤)を使うと落ちなくなるかもしれません。水彩用パレットは細かい仕切りがあるのでナイフ類が使いづらく、アクリル絵の具にはおすすめできません。
おすすめのパレット
ペーパーパレット
紙の表面に耐水加工がしてあり、十数枚重ねて綴じてあるものです。使い捨てであり、アクリル絵の具が乾くことを心配する必要がありません。アクリル絵の具にはイチ押しです。仕切りの凹凸がないため、ナイフを使いやすく、面を広く使うことも小さく使うことも自由にできます。シャバシャバに溶いた絵の具が流れ落ちないように注意が必要です。
親指を入れる穴のあるものとないものがあります。イーゼルを使って描く人や、大きな作品を立って移動しながら描く人には、持ちながら描ける穴付きのものがオススメです。机や卓上イーゼルを使って座って描く人には、置いて使える穴のないものがオススメ。
陶器製の絵の具皿
日本画を描くときに使うものですが、アクリル絵の具でも使いやすいです。シャバシャバに薄めた色を使うときに便利です。丸形、梅形、菊形のものがあります。丸形は一色だけ作るとき、複数の色を作るときは梅形・菊形を使います。梅形は丸みのある皿なので、シャバシャバの色を、菊形は底が平らなので少量の色を多く作るのに便利です。アクリル絵の具が乾いても、ぺらっとめくるように取れて、取り切れないところはしばらく水に浸けておくと簡単に落とせます。絵の具皿は専用のものでなくても、表面がツルツルのものであれば使えます。
牛乳パック(紙パック)
牛乳に限らずジュースでもお酒でもキレイに洗えていれば何でもOKです。食用油のパックなど、油分の多いパックはアクリル絵の具では使わない方がいいです。紙パックをキレイに洗ってよく乾かし、切り開いて使います。
ウェットパレット(ウォーターパレット)
スポンジに水を含ませ、蓋をして絵の具が乾かないように保管できるものです。自作することもできます。
まとめ
アクリル絵の具を使うときのパレットは紙パレットがイチ押しですね。制作スタイルなどに合わせて考えましょう。
アクリル画は何に描けばいい?(絵の具の支持体について説明)
支持体とは、絵を描く面や物体のことです。多くの人になじみがあるのは紙、そしてキャンバスをイーゼルに立てて描いているイメージだと思います。アクリル絵の具を何にのせていくか見ていきましょう。
アクリル絵の具は何に描いてもいい!?
表面が油性でない限り、紙だけでなく木や布、ガラス、石、プラスチックなどさまざまな種類の素材に描くことができます。素材によって下準備が必要な場合もありますが、工夫次第で幅広い作品作りに活用可能です。
紙に描く
紙は一番身近で、安くて気軽に描き始められます。まずはお金をかけずに描いてみたいときや、練習用、小作品にオススメです。コピー用紙のような薄い紙は破れやすく、水分で波打ってしまうので避けましょう。絵に使われる紙としては、水彩紙・ケント紙・画用紙になります。アクリル絵の具に合う紙は、作風によって使い分けると良いです。水彩画風に描くならやはり水彩紙に。画材店で販売されているような、「厚手の水彩紙」は絵の具との相性がよく、高品質なのでオススメです。ケント紙は絵の具の含みや吸い込みが少ないので、アクリル絵の具を使う量が少ない鉛筆画、ペンやインク画に向いています。画用紙は一番安く買えます。練習用にたくさん描くのにおすすめなのは画用紙です。紙に描く場合でも、木製パネルに水張りしてから描くと描きやすく、波打つ心配もなくなります。
キャンバスに描く
キャンバスとは帆布のことです。木枠に張った帆布に下地塗りをして、油絵やアクリル画の支持体(絵を描く面、物体)として使われます。キャンバスは使用する画材にあわせて布地や下地などが違ってきます。私は油絵を習った時に初めて出会いましたが、ほかの支持体と違う特徴は、布目があって描くときに弾力を感じることです。ナイフを使ってキャンバスに絵の具を載せる時はしっくりきますよ。
素材の種類
麻:麻は強度が強く、たわみも少なく、キャンバスとして一番高級なものです。伸縮や油の影響が少ないため、油絵に適していて、下地処理によってアクリル画にも使えるものがあります。麻のキャンバスは油絵用に油性の下地を塗ってあることが多いです。アクリル絵の具に使える下地を塗っているものがあるので、アクリル絵の具に使えるかを確認して置くことが大事です。
綿:表面が滑らかで細かく描き込みをするのに適しています。麻より柔らかく、筆圧や湿気でたわむことがあります。アクリル絵の具の定着が良く、麻より安価なのでアクリル絵の具でたくさん描きたいときはオススメです。油絵による厚塗りには不向きです。
合成繊維:ナイロンやポリエステルなど。湿気に強く伸縮が少ないです。綿と混毛されているものもあり、比較的安く手に入ります。アクリル画や水彩画などの水性の画材に適しています。
下地の種類
吸収性(水性)下地:アクリル絵の具が使える下地です。絵の具が吸収されやすいので、アクリル絵の具の艶感がマット(光を反射しない)な感じになります。アクリルガッシュや厚塗りは、ひび割れや剥離になりやすいので向いていません。油絵の具には使えません。
半吸収性(エマルジョン)下地:アクリル絵の具と油絵の具の両方に使える下地です。吸収が穏やかなので、艶のある仕上がりで、アクリルガッシュ、厚塗りにも適しています。
非吸収性(油性)下地:油絵専用の下地です。油分のある上にはアクリル絵の具が定着しないので、描けたように見えても後で剥がれ落ちてきます。アクリル絵の具では使えないキャンバスです。
布目の種類
細目:布目の凹凸が一番少ないです。肌目に筆や絵の具の引っ掛かりが少ないので、細密で繊細な表現がしやすく、凹凸が目立たないことから絵の見え方に一番影響が少ないです。荒目に比べて強度が弱いので、大きな作品には不向きです。
中目:程よい凹凸で織目の目立たない使いやすい画面です。絵の具の絡みも良いので、定着も良く表現の幅の広いオーソドックスなキャンバスです。
荒目:凹凸が強いキャンバスです。かすらせたり、盛り上げたり、織目を生かした躍動感のある表現ができます。強度が強く、大きな作品に向いています。少し癖があるので、慣れないと描きづらいかもしれません。
サイズの規格
F(figure):肖像画を描くのにちょうど良い比率で作られています。肖像画以外にも使いやすい比率(縦横の比率)なので、Fサイズは多く使われています。額縁も既成のものはほぼFサイズで作られていて、ほかのサイズの額縁は既製品では少なくなります。キャンバスも額縁も商品が多いので、初心者の導入に一番オススメです。
M(marine):一番細長い比率です。海を描くのに適したサイズで作られています。‘‘黄金比率‘‘という言葉がありますが、Mはちょうど黄金比率になっています。
P(paysage):風景画に向いた比率で作られています。Fより細長くなります。
S(square):何を描くかということには関係なく、正方形に作られていて、縦と横が同じ長さです。Fサイズの次によく使われます。テクスチャーアートで好んで使われているようです。
その他に SM(サムホール)22.7×15.8mmというサイズや、〇形、△形のものも販売されています。
「F・M・P・S」の後ろに数字(号数)が書かれていて、数字が大きいほどキャンバスのサイズも大きくなります。上の説明書きのように目安となるモチーフはありますが、どの規格を使ってなにを描いても作家の自由です。
サイズ展開は、0号、SM、3号、4号、6号、8号、10号、12号、15号、20号、30号、50号、100号、130号、150号、200号となっています。
初心者におすすめのキャンバス
張りキャンバス
張りキャンバスとは、すでにキャンバスの形に出来上がった既製品のことです。5mや10mなどの長いキャンバスが巻かれているロールキャンバスは、自分でサイズを測って切ったり、木枠を組み立てて張ったりするものですが、最初は気軽にすぐ描ける張りキャンバスのFがオススメです。張りキャンバスはほとんどFかSですが、Fがどんなモチーフでも描きやすいです。張りキャンバスのほとんどは中目で、表現の幅が広く初心者にも使いやすいです。張りキャンバスは画布が木枠に側面にタックスと呼ばれる釘でとめられています。側面まで描き込みたい場合は、タックスが打たれていないフローティング(包み張り)キャンバスの方がオススメです。フローティングキャンバスには木製のフレーム付きのタイプも売られていて、割高にはなりますが完成後にそのまま飾ることができます。
キャンバスボード
キャンバスボードとは、パネルや厚紙にキャンバス地を貼り付けてあるものです。厚紙に貼ってある板状のものがオススメです。板状のキャンバスボードは、木枠やパネルに貼ってあるものと違い、厚みがとても薄いのでたくさん描いてもかさ張らず、値段も安いです。たくさん描きたい人にピッタリです。
サイズ
F0号からF6号くらいが始めやすいサイズです。大きいサイズを描くのは、大きいサイズに描く技術が必要になり、単純に大きく描けばいいというものでないようです。
F0号 180mm×140mm
F6号 410mm×318mm
キャンバスは表面に施されている下地処理によって適している絵の具が違うので注意が必要です。「アクリル絵の具・油絵の具」両方が使用できる「両用タイプ」が販売されていますが、このタイプの多くは下地剤のジェッソを塗ってから描くように推奨されているので確認しておく必要があります。
木製パネルに描く
木製パネルは、紙やキャンバスに比べて耐久性がとても高いです。額装なしで飾れ、細かく描くことができます。側面まで描きこめるので、側面まで見せる作品をつくれます。パネルなので厚みもあり、額装なしで飾っても十分に存在感があるので絵画としてしっかりした作品をつくりたい方にはおすすめです。
気をつけなくてはいけないこととして、木にアクリル絵の具を塗るときは下地処理が必要だということです。シナベニヤパネルならアクの心配もほとんどなく、表面がなめらかなので細かい繊細な絵を描く人に向いています。描き方は、まずジェッソを下地として塗って乾いたら上からアクリル絵具で描きます。ジェッソはハケで2~3回塗り重ねます。塗りづらい場合は少量の水で薄めると塗りやすくなります。一回一回しっかりと乾燥させてから塗り重ねます。
また、パネルに水張りして紙に描くこともできます。この方法なら完成したあと、パネルから外して紙だけにすることもできるし、額装のバリエーションなども広がるので便利です。
まとめ
紙は画用紙が一番安いのでたくさん描きたいときは画用紙。水彩画風に描きたいなら水彩紙です。キャンバスを選ぶときはアクリル絵の具に適しているか確認しておきましょう。シナベニヤパネルに描くときはジェッソを下地に塗り、乾いてからアクリル絵の具で描きましょう。アクリル絵の具はいろいろな素材に描けるので描いてみたい物に自由に試してみてもいいですね。
アクリル画はどうやって描く?(実際に描くことについて)
アクリル画を描いてみたくなったら、すぐ行動するのがオススメです。画材を揃えることから始めましょう。描きたいと感じた時に動かないと、熱が冷めてしまいます。
用意をする
描くために道具を用意しましょう。絵の具、筆、紙やキャンバスなどの支持体、パレット、筆洗、雑巾やティッシュ、汚れないためのエプロンや新聞紙を準備します。
絵の具を塗る
パレットに絵の具を出します。筆に水を含ませて1~2色の好きな色で背景全体を塗ってみましょう。背景の絵の具が乾いてから、描きたいものの形をのせてみましょう。初めて描く方におすすめなのは、海や空、雲、草原など広大なものです。細かく描き込む前に、まずはダイナミックに色を塗ってみましょう。
※筆に含ませる水の量を多めにすると、絵の具はのびやかに塗れ、水彩画風に描けます。水分の量を少なめにすると、油絵のような厚塗りもできます。厚塗りはアクリル絵の具に慣れてきてからの方がうまくいくかもしれません。水彩画風にも油絵風にも描けるので、いろいろな描き方ができるのがアクリル絵の具の良さです。
アクリル絵の具・注意点
アクリル絵の具は5分もすれば乾いてしまうので、頻繫に水で筆を洗いましょう。使い捨てのできる 紙パレットや牛乳パックパレット をオススメします。 服についてしまったら、落とすのが大変なので、汚れてもいいエプロンをつけると安心です。
小さな作品を完成させよう
うまく描くよりも小さな作品を完成させちゃいましょう!はがきサイズのポストカード、百均にもあるミニキャンバス、画用紙や水彩紙に描いてみましょう。ミニキャンバスの周囲にマスキングテープを貼ってから描くと額装しなくても作品っぽくなります。完成したら、サインと日付を入れて飾ります。写真に撮ってスマホに保存しておきましょう。
まとめ
描きたいと感じたらすぐ行動。小さくてもいいので、作品を完成させて飾ってみましょうね。
まとめ
アクリル絵の具は水で溶かして使えるのですぐに始められます。水分の量を変えたり、いろいろな画材を使って個性的に仕上げることができるので、初めて描く人が感性を表現できる可能性に満ちています。描きたいなと思ったら画材を揃えることから始めましょう。世界に一つの作品をつくってみましょうね。


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